こんばんは!FP勉強ラボのゆうです。
FP3級の試験はきんざいと日本FP協会で受検できます。
学科試験は、2つの団体で共通ですが、実技試験は団体ごとに違いがあります。
どちらで受験したほうが勉強しやすいのかな?
今回は、きんざいと日本FP協会の実技試験の違いについて解説します。
FP3級受検情報全般はこちら
FP3級実技試験の概要
まずは、FP3級実技試験の概要を解説します。
FP3級の実施機関と試験科目
FP3級の試験は、きんざい(金融財政事情研究会)と日本FP協会が実施しています。
学科試験は2つの機関で共通で、実技試験は実施機関ごとに異なります。
今までは、きんざいと日本FP協会で受験会場の数が違っていましたが、2024年4月からはどちらの団体もCBT方式の試験となるので、受験会場の数に差がなくなります。
今までは、日本FP協会のほうが受験会場の数が少なかったです。
FP3級実技試験の内容
FP3級の実技試験は、具体的な事例が提示され、その事例に対する問題が出題されます。
一般社団法人金融財政事情研究会 ファイナンシャル・プラン ニング技能検定3級実技試験(個人資産相談業務) 2023年1月許諾番号2301K000001
出題形式
FP3級実技試験の出題形式についてです。
- きんざい:大問5題で設問15問
- 日本FP協会:大問7題で設問20問
日本FP協会のほうが、問題数が多くなっています。
解答方法はどちらも3問択一問題となっています。
合格ライン
- きんざい:50点満点中30点以上
- 日本FP協会:100点満点中60点以上
満点の数値が違いますが、どちらも6割以上の得点で合格です。
配点は非公開となっています。
きんざいの実技試験について
きんざいの実技試験は2科目から選べます。
個人資産相談業務
個人資産相談業務は、ライフプランニングと資金計画、リスク管理、金融資産運用、タックスプランニング、不動産、相続・事業承継から出題されます。
保険顧客資産相談業務
保険顧客資産相談業務は、リスク管理をメインに保険に関する税金や保険使った相続など、他の分野も保険と関わる形で出題されます。
日本FP協会の実技試験について
日本FP協会の実技試験は、資産設計提案業務の1科目のみです。
資産設計提案業務
資産設計提案業務では、大問1がFPの倫理とキャッシュフロー表を用いた問題になっています。
大問2~7は、金融資産運用、不動産、リスク管理、タックスプランニング、相続・事業承継ライフプランニングと資金計画とまんべんなく出題されています。
きんざいと日本FP協会の実技試験の比較
きんざいと日本FP協会の実技試験を比較してみたいと思います。
設問について
FP3級の実技試験について、設問数はきんざいが15問、日本FP協会が20問と日本FP協会の実技試験のほうが設問数が多くなっています。
合格率について
直近3回の合格率を比較をすると、日本FP協会の合格率が一番高いことがわかります。
個人資産相談業務(きんざい) | 保険顧客資産相談業務(きんざい) | 資産設計提案業務(FP協会) | |
2023.9 | 62.29% | 55.13% | 77.67% |
2023.5 | 61.58% | 58.91% | 86.83% |
2023.1 | 67.56% | 40.05% | 88.34% |
問題の傾向
直近3回分のきんざいと日本FP協会の問題を見てのそれぞれの傾向を分析してみました。
- きんざい:大問の設例に関連した問題が小問で3問出題される。
・計算問題
・適切な選択肢を選ぶ問題
・不適切な選択肢を選ぶ問題
の3問で構成される大問が多い。 - 日本FP協会:大問7以外は、小問ごとに設例がある。
大問7は、設例に関連した問題が4問出題されている。
きんざいのほうが、問題ごとの文字数が多い印象を受けました。
きんざいとFP協会どちらの実技試験がいいか?
筆者が個人的におすすめするのは、日本FP協会の実技試験です。
理由は以下の通りです。
- 過去の受験データの合格率が高い
- 問題数が多いので、1問あたりの配点が低いと考えられる(減点されにくい)
- 問題の文字数が少ないので早く読み進められる
きんざいは、大問ごとに科目が決まっている傾向があるので、苦手な科目が出題された場合に解き進められない可能性があると感じました。
例)苦手な相続が大問で出題されると小問3問を解けない可能性がある
相続、税務を含む保険関係の知識がある方は、きんざいの保険顧客資産相談業務を選択してみるのもありだと思います。
FP3級実技試験の対策
FP3級の実技試験対策についてです。
対策の方法は、きんざい、日本FP協会共通になります。
過去問を解いて傾向をつかむ
実技試験の問題は、学科試験の問題と出題のされ方が異なるので、過去問を解いて、解き方になれるのがおすすめです。
例えば、上記のキャッシュフロー表の問題は、必要な数値をいくつか計算しないと解答が出せないような問題なので、解答手順を覚える必要があります。
FP3級実技試験の勉強法
FP3級実技試験の勉強法の手順を紹介します。
- 問題数をこなして実技試験の問題に慣れる。
- 間違えた問題は調べたり、解説を読んで理解する。
間違えた問題には印を付けて振り返れるようにしておくのがおすすめ。 - ある程度、問題が解けるようになったら模試などを利用して、時間を計って本番と同じ量の問題を解いてみる。
模試を解くときは、時間を計って解いてみましょう。
時間配分を誤って最後まで問題が解けないのはとてももったいないです。
何分でここまで解くという目安が自分の中であると安心ですね
FP3級実技試験のおすすめ教材
FP3級実技を勉強するときのおすすめ教材を紹介します。
使用する教材が、自分が受験予定の団体の実技試験に対応しているかを確認しましょう。
みんなが欲しかった!FPの教科書シリーズ
みんなが欲しかった!FPの教科書シリーズは、きんざい・日本FP協会両方の試験に対応しています。
付録で、CBT試験体験プログラムも付いていますよ。
問題集とは別に、予想模試も発売されています。
学科3回分と実技2回分が収録されています。同じシリーズの教科書と対応した内容です。
FP3級合格のトリセツシリーズ
FP3級合格のトリセツシリーズもきんざい・日本FP協会両方の試験に対応しています。
合格のトリセツシリーズは、過去問厳選模試があるので、演習をたくさんしたい方におすすめです。
通信講座スタディング
通信講座スタディングは、FP3級対策講座が開講されています。
紙の教材を使わず、スマホ・パソコンを使って学習を進めるので、普段の問題演習がそのままCBT試験対策になります。
講座内容は、きんざい・日本FP協会どちらにも対応していますが、実技試験対策講座の動画は、日本FP協会の資産設計提案業務の過去問を扱っています。
通信講座の場合、効率がいい勉強のカリキュラムが組まれているので、勉強計画が立てやすいですよ。
スタディングは、無料で試せる講座数が多いので、まずは無料講座を試してみるのがおすすめです。
まとめ
今回はFP3級実技試験について解説しました。
あらためて、まとめると
- FP3級実技試験は、きんざいで個人資産相談業務と保険顧客資産相談業務、日本FP協会で資産設計提案業務を受験できる。
- 設問数はきんざいが15問、日本FP協会が20問と日本FP協会の実技試験のほうが設問数が多い。
- 直近3回の合格率で比較をすると、日本FP協会の合格率が高い。
- 合格率、問題の傾向を考えると日本FP協会の実技試験のほうがおすすめ。
- 試験対策は問題演習で実技試験の問題の解き方を身につける。
自分が勉強しやすい実技試験を選んで効率よく勉強を進めましょう。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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