こんばんは!FP勉強ラボのゆうです。
CFP試験のライフプランニング・リタイアメントプランニング(以下、ライフ)は、広範囲で対策に悩む人も多い分野。
この記事では、2023年・2024年の4回分の過去問をもとに、出題傾向を徹底分析。
「どこを重点的に対策すればいいか」がわかるように、テーマ別・傾向別にまとめました。
効率よく合格を目指す参考にどうぞ!
【追記】2025年6月実施の第1回試験(2025.1)について
2025年第1回の内容をまとめました。
50問中33問がライフプランニングの問題になっており、2024年度に続きライフプランニングの出題比率が高くなっています。
大問1では、フリーランス法について(問題2)、大問2では児童手当の金額について(問題4)と時事問題的な出題がありました。
また、大問2では、ひさしぶりに男女共同参画白書を資料とした問題が出題されています。
基本的な出題テーマに変化はありませんが、応用的な問題が出題されていた印象です。
例えば、問題6のキャッシュフロー表の問題では、預貯金残高の差額が問われています。
2023年第2回にも出題されているパターンですが、少しひねりがあると感じました。
同じように問題28の被扶養者の要件も、以前にも出題されてはいますが、解きにくいなと思いました。
大問ごとのテーマ一覧(2023〜2024年共通)
CFPライフ分野は毎回、大問11問・小問計50問の構成になっています。
大問の内容もほぼ毎回同じテーマが出題されており、過去問からパターンを押さえるのが有効です。
大問 | 出題テーマ | 出題の特徴 |
---|---|---|
大問1 | ・CFPについて ・関連業法の順守(著作権法、金融サービス提供法など) | CFP認定者の倫理原則 CFP認定者の行動規範 CFP認定基準規定 |
大問2 | ライフプランニングに関する情報 | 時事問題のような出題(空き家法など) |
大問3 | キャッシュフロー表 | 係数表を使った問題も出題 |
大問4 | 住宅や教育資金に関わる資金設計 | 係数表などの計算問題が複数 |
大問5 | 働き方と関連法規(労働法など) | 労働基準法から2問ほど 複数パターンの計算問題あり |
大問6 | 社会保険の適用や給付 | 国民健康保険料の世帯合計額の問題は毎年出題 |
大問7 | 協会けんぽ(医療制度) | 傷病手当金、高額療養費など |
大問8 | 公的年金制度の仕組みや受給額 | ボリュームが多い大問 計算問題も多い |
大問9 | 企業年金や退職金 | 選択問題が多め(3問ほど) |
大問10 | 中小法人・個人事業主の資金計画 | 1問のみ 出題パターンはバラバラ |
大問11 | リタイアメントプランニング(後見制度など) | 後見制度について 高齢者住宅についてなど |
出題構成のポイント
- 各大問のテーマはほぼ固定されているため、対策が立てやすい
- 特に大問4・5・8は出題数が多く、重点的に対策したい
- 複雑な計算はないが、計算問題の出題数は多い印象
- キャッシュフロー表の計算は電卓操作を覚えておく
年度ごとの出題傾向の違い
出題テーマ自体は固定されていますが、どの分野に重点が置かれるかは年度によって少し違いがあります。
年度 | 傾向 |
---|---|
2023年度 | リタイアメントプランニング関連(大問8以降)が充実。年金や退職後の制度、準備に注目。 |
2024年度 | 働き方と関連法規(大問5)の比重が高め。法令改正にも気を付けたい。 |
計算問題の傾向
CFP試験の中でも、ライフは細かい計算が多いという印象があります。
- キャッシュフロー表の作成
- 住宅ローン返済の計算
- 退職金や住宅購入資金の運用、積立(係数表)
- 賃金計算
- 年金受給額の試算
難易度が高いわけではありませんが、問題数が多く、電卓操作のスピードが重要になります。
また、出題の資料から必要な数字をすぐに見つけるのも重要です。
正確性+素早さの両立を目指して練習しておきましょう。
出題数が多く、重点対策したい大問
以下の大問は、小問数が多く、かつ計算問題も出題されます。
大問 | 小問数の目安 | 内容 |
---|---|---|
大問4 | 6問 | 係数表を使った計算が複数出題される場合も |
大問5 | 7〜10問 | 働き方と法規(労働条件・法律改正に注意) 計算問題も出題 |
大問8 | 7〜10問 | 公的年金の制度設計・年金額の試算などが中心 |
この大問3つは、出題パターンも複数あるので、過去問で色々なパターンに当たっておくのがおすすめ。
大問ごとの解説
大問ごとにポイントを解説します。
大問1と2(小問の数2~3問、1~3問)
大問1のCFP認定者に関する問題は必ず出題されています。
大問2は、時事問題的な出題になっています。
資料からの出題もありますが、出題頻度は少なめです。
大問3(小問の数3~4問)
キャッシュフロー表についての問題は毎回出題されます。
過去問で解法をしっかり覚えましょう。ケアレスミスに注意!
大問4(小問の数6問)
論点が多い大問です。よく出る項目は以下の通りです。
- 住宅ローン(借入額、繰り上げ返済、住宅ローン控除)
- フラット35
- 政策金融公庫
- 奨学金について
- リボ払い
適切/不適切を選ぶ問題も計算問題も出題されます。
住宅ローンの借入額、繰り上げ返済については計算をスムーズにできるように。
大問5(小問の数7~10問)
計算問題、穴埋めの語句を選ぶ問題、正誤問題と様々なパターンが出題されます。
労働基準法からの適切/不適切を選ぶ問題が2問ほど出題されます。
複数回出題されている計算問題は以下になります。
計算のパターンは決まっているので、過去問をチェックしましょう。
- 高年齢雇用継続基本給付金(3/4回)
- 労働者災害補償保険の休業補償給付(3/4回)
- 雇用保険の基本手当の日額(3/4回)
- 最低賃金の対象となる時間当たりに換算した賃金額(2/4回)

大問6(小問の数5~6問)
国民健康保険料の世帯合計額を求める問題は毎回出題されているので、対策を。

介護保険についての出題も多いです。
介護保険の利用者負担割合についても3/4回出題、介護保険料の合計額については2/4回出題されています。
大問7(小問の数4~5問)
適切/不適切を選ぶ問題では、任意継続被保険者について問われることが多いです。
資料を使った問題では、傷病手当金と高額療養費についてがよく問われています。
大問8(小問の数7~9問)
後半で1番問題数が多い大問です。
年金の受取額や遺族給付などについてまんべんなく出題されます。
資料を読み取って答える問題が複数あります。
同じような資料でも、問われるのは夫の年金か妻の年金かなど、設問によって異なるので注意。
計算問題は、手順が複数あり、桁数も多いので計算ミスに気を付けましょう。
適切/不適切を選ぶ問題も、出題範囲が広いのでなるべく多くの問題を解いておきたいところです。
大問9(小問の数4~5問)
前半の3問ほどは適切/不適切を選ぶ問題で、確定拠出年金、国民年金基金、小規模企業共済制度などがまんべんなく問われています。
iDeCo+についての出題もありました。
後半の計算問題は、重複期間のある退職金の計算や共済金の受取金額についてがよく出題されています。
大問10と11(小問の数1~2問、3~4問)
大問10の中小法人の資金計画に関しては、過去4回とも出題パターンがバラバラで傾向は読み取れませんでした。
大問11は、後見制度について適切/不適切を選ぶ問題が毎回出題されていました。
公正証書作成の手数料についての問題も2/4回出題されていたので、チェックするのがおすすめです。
CFPライフの対策にオススメの問題集
CFPライフの試験対策におすすめなのは、FPK研修センターのCFP受験対策精選過去問題集です。
CFPライフの分野は、法令改正も多いので、法改正に対応済みの問題集で演習すると安心です。
- 過去5年分のCFP試験からよく出る問題を厳選(約250〜300問)
- 最新の法改正に対応済みだから安心して学習できる
- 問題ごとに難易度がわかるマーク、出題頻度がわかるマーク付き
- 過去の出題項目リストを収録
- 実力判定模試で本番同様の演習が可能
まとめ
今回は、CFPライフの出題傾向と対策について解説しました。
改めてまとめると
- 大問ごとのテーマは固定なので、出題パターンを把握するのが合格への近道
- 大問4、大問5、大問8は小問が多く計算問題も複数あるので、優先的に対策
- 計算問題の解法パターンはしっかりと把握
- 後半にもボリュームがある問題があるので時間配分に注意
CFPライフは、問題のパターンが多く対策が大変ですが、変則的な出題は少ないので過去問演習をやりこむのがおすすめです。
過去問を分析して勉強の優先順位を決めたい!という人は、ぜひこの記事を参考に、効率よく対策を進めてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。