こんばんは!FP勉強ラボのゆうです。
今回は、きんざいのFP2級学科試験とFP1級の学科試験の難易度を比較します。
FP1級の実技試験は、口頭試問となっていて試験方法が異なるので、今回は除外しました。
FP2級合格後に、FP1級の受検を検討している方に参考になればと思います。
試験概要の比較
まずは、試験の概要を比較してみます。
一覧にまとめると以下のようになります。
2級 | 1級 | |
出題数 | 60問 | 基礎編:50問 応用編:5題(15問) |
解答形式 | 4問択一 | 基礎編:4問択一 応用編:記述式 |
試験時間 | 120分 | 基礎編:150分 応用編:150分 |
合格ライン | 60点満点で36点以上 | 200点満点で120点以上 基礎編100点、応用編100点 |
解答形式について
まず、1級になると学科試験が基礎編と応用編の2つに分かれます。
基礎編の試験が午前中、応用編の試験が午後に行われるスケジュールです。
基礎編の試験は、2級と同じ4問択一のマークシートによる試験です。
応用編の試験は、記述式の試験となります。
語句や数値を答えるだけでなく、計算過程を書くように指示される問題もあります。
問題数と試験時間について
FP2級では60問を120分で解く試験時間になっています。
FP1級は、基礎編、応用編、それぞれの試験時間が150分、問題数は基礎編は50問(マークシート)、応用編は15問(記述式)となっています。
解答方式がFP2級と同じ基礎編は、試験時間が30分長くなって、問題数は10問減っています。
合格ラインについて
合格ラインは、満点の数値が違いますが、2級、1級ともに6割です。
試験範囲の比較
FP2級とFP1級の試験範囲は、きんざいのホームページで確認できます。
FP2級と1級では、範囲の追加はありませんが、範囲の細目への追加がありました。
細目が追加されている項目一覧
細目は、金融資産運用と相続・事業承継が多く追加されています。
ライフプランニングと資金計画とリスク管理は細目の追加がありませんでした。
- 金融資産運用
預貯金・金融類似商品等
投資信託
株式投資
外貨建商品
金融派生商品
ポートフォリオ運用
セーフティネット
関連法規 - タックスプランニング
税額控除 - 不動産
不動産の取引
不動産に関する法令上の規制
不動産の賃貸 - 相続・事業承継
贈与と税金
相続と法律
相続と税金
相続財産の評価(不動産以外)
相続財産の評価(不動産)
不動産の相続対策 事業承継対策
合格率の比較
FP2級とFP1級の学科の合格率を比較してみました。
試験時間や、出題方式が違うので一概には言えませんが、FP1級の合格率はかなり低くなっています。
2級 | 1級 | 合格率差分 | |
2024.1 | 13.27% | 8.72% | 4.55% |
2023.9 | 22.75% | 13.00% | 9.75% |
2023.5 | 17.51% | 3.51% | 14.00% |
ちなみに、きんざいのFP1級実技の合格率は80%ほどで、合格率が40%ほどのFP2級実技よりも高くなっています。
実際の試験問題の比較
同じ論点で出題されている実際の試験問題を比較してみました。
どちらも法人の生命保険に係る経理処理についての問題です。
1級のほうが選択肢の問題文が長くなり、かつ、数値が多く入っているので、細かい論点まで把握しておかないと解答が難しくなっています。
2級の学科試験
1級の学科試験
FP1級学科試験応用編について
FP1級学科試験の応用編は、FP2級までの学科試験とは出題形式が異なります。
特徴は
- 記述式で語句の穴埋め問題がある
- 計算問題では、計算過程を示す指示がある
FP2級の実技試験も記述式の解答方式でしたが、選択肢が与えられる問題でした。
計算問題も、答えのみを解答欄に書く方式でした。
きんざいから配点は公表されていませんが、応用編に関しては、模範解答だけでなく総合的な観点を考慮して採点を行うとあります。
解答が誤りでも、計算過程で部分点がもらえる可能性があります。
実際の試験問題
FP2級とCFPの難易度の変化は?
FP2級の次に取るのが可能な資格として、FP1級のほかにCFPがあります。
CFPも金融資産運用設計、不動産運用設計、ライフプランニング・リタイアメントプランニング、リスクと保険、タックスプランニング、相続・事業承継設計と問われる分野はFP1級とほぼ同じです。
ただし、CFPは試験が課目ごとに独立しているので、6回の試験に合格する必要があります。
まとめ
今回は、FP2級とFP1級の難易度について比較しました。
あらためてまとめると
- 1級は学科が、基礎編と応用編の2つに分かれる。
- 試験時間は、1級のほうが30分長い150分となっている。
- 1級になって範囲の追加はないが、範囲の細目の追加がある。
- 実際の試験問題を比較すると、1級のほうが同じ論点でも問題文がより詳細になっている。
- FP1級応用編では、語句の記述、計算過程の記述を含む計算問題が出題される。
試験方式が変わるのもあり、FP2級からFP1級の難易度は、かなり上がると考えられます。
範囲も広がり、深い知識が求められるので、しっかりとした準備が必要になると思います。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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